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2005年 08月 30日
LLP(有限責任事業組合)とLLC(合同会社)
以前の記事で取り上げたLLP(有限責任事業組合)LLC(合同会社)ですが、非常に似た制度で、違いがわかりにくいという声をよく聞きます。そこで、LLPとLLCの共通点と違いについて見てみたいと思います。

まず、共通点見ていきましょう。

共通点1 人的会社であること
LLPとLLCは「所有と経営が一致」した人的会社です。原則として、社員(構成員)は出資者であり、業務執行者(経営者)なのです。これに対し、株式会社のような「物的会社」は所有と経営の分離が図られています。

共通点2 有限責任制LLPとLLCは出資者が出資限度額までしか責任を負わない、有限責任制をとっています。有限責任と無限責任、どちらが良いかといえば、思い切ってチャレンジのできる有限責任のほうが良いに決まっています。これまで、人的会社=無限責任という枠組みが守られてきましたが、人的会社でも有限責任が認められることになったのです。

共通点3 内部自治
出資者が業務執行者となるため、組織内部の取り決めは自由に決定することが可能です。出資割合に関係なく、利益配分や損失負担を決めることができます。また、取締役会や監査役などを設置する必要もありません。

次に違いを見てみます。

相違点1 法人格の有無
LLPは組合ですので、法人格がありません。しかし、LLCは会社ですので、法人格があります。法人格があるということは契約の主体になれるということです。この点については、LLCの方が有利といえます。

相違点2 構成員課税
LLPは法人ではないので、法人税がかからず、利益が出た場合は、直接構成員に課税されます。法人税を課された上で、配当にも課税されるといった二重課税を回避することができます。しかし、LLCは法人ですので、法人税が課税されます。

このようにLLPとLLCは、有限責任の人的会社の制度であり非常に似ています。将来的に、LLCで構成員課税が認められるようになれば、LLCに一本化されるかもしれませんが、現状では、構成員課税のメリットを享受できるかを考慮したうえで、有限責任の人的会社設立を検討されてはいかがでしょうか。
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by office-izutani | 2005-08-30 23:40 | LLP解説